大人気作品である『フルハウス』や『フレンズ』などを英語字幕付きで見ていてもなかなか聞き取れず、落ち込んでいました。
そんなときに、「発音できない音は聞き取れない」と書かれた本書の帯を見て、
ドラマは見るだけで、セリフを実際に発音したことがなかったなと思い、本書を手に取りました。
まだ実践中ですが、読みながら気づいたこと、どのようにやっているかを紹介します。
日本人が英語を聞き取れない理由
英語には、43個の音がある。
日本語とほぼ同じといっていい音は、そのうちの5-6個くらい。
約9割の音は、日本人になじみがない音。
英語を聞き取れない原因は、音を知らないからなのかーっと驚きました。
[r]と[l]の違いがよく話題にされるように、日本語はどちらも「ラリルレロ」です。
日本人が英語を聞き取れない理由は、普段から話している日本語にない音の違いを聞き取ることが困難だからだと分かりました。
知らない音は知っている音に置き換わる
「空耳アワー」は、「タモリ倶楽部」という深夜番組で、洋楽の歌詞が日本語のように聞こえる箇所を見つけて楽しむコーナーです。
番組中では、画面の下に説明のための日本語が表示されます。不思議なことにその日本語を見ると、どうしてもその音にしか聞こえなくなってしまいます。
「空耳アワー」は、曲と一緒に映像が流れて、日本語の文字を見ると、
知らない音(言語)で歌っているのに知っている言葉に変換される。
日本人が英語を聞き取れないのを逆手に取ったすごいコーナーだったのですね。
フィリピンの公用語はタガログ語ですが、学校の授業はすべて英語でやっているようです。
もし日本の学校もすべての授業を英語でやっていたら、
音の違いが分かるので、「空耳アワー」は存在していなかったかもしれませんね。
長年放送していた「タモリ倶楽部」が終ってしまいました。
金曜日の夜中、ふとテレビをつけたとき、懐かしさがあるあの感じを味わえないのが、とても残念です。
この本の対象読者
中学1年程度の英語力の方~上級者の方、英語を学ぶすべての人です。
最初から正しい発音を覚えると、その後の英語学習の効率は高まる。
リスニングで行き詰まりを感じている上級者はブレイクスルーを体験できる。
私はコロナが流行する前まで英会話教室に通っていましたが、リスニングの伸びはあまり感じませんでした。
本書で、一つひとつ単音を確認しながら練習を始めていき、
徐々に日本語だと同じに聞こえる音が聞き取れるようになりました。
発音バイエル 子音編・母音編・R編・音声変化編
英語の単音の発音を徹底的に練習します。最初は解説を読みながら少しずつすべての音の発生方法がわかったら毎日練習してください。
会話などで生じる、英語の音が結合、変化、消音する感覚を覚えます。「変化する音」は、単体の音をしっかり練習したあとに学ぶと、非常に楽に覚えられます。
私はほぼ毎日23個の子音、母音、R、音声変化の章を、
子供が寝静後、夕食のお皿を洗いながら付録CDをかけて一気に発音練習しています。
「スッス、ブッブ、ルー」など言いながらお皿を洗っているので、
始めの頃は妻に狂ったのかと思われました。慣れてくると恥ずかしさもなくなります。
通しで、30分くらいかかりますが、お皿を洗うのにちょうどいい時間だし、
洗いながら他にできることがないので、良いながら学習法を発見したと思っています。
生の英語を使った学習法❝Parrot’s Law(パロッツロー)❞
歌や会話などの生の英語素材を使い、単音の発音を運用レベルで使えるように結びつける練習方法。
多くの回数を繰り返して、英語の音を身体にしみ込ませると、そのあとは加速度的に学習が進むようになります。
好きな曲や会話を自由に選んで教材にできます。楽しく続けられるのも重要なポイントです。
私はお風呂に入るときなどに防水スピーカーを持っていき、
カーペンターズの『Yesterday once more』をかけ流してときどき歌い、聴いています。
本書の指示で、発音記号を書いたオリジナルの歌詞カードを作成したので、隙間時間にそれを見ながら聴いています。
聴き続けていると、はっきり歌っている箇所やリンキング、脱落して音が聞こえない箇所などが分かってきて、歌詞を見なくても徐々に単語が分かるようになりました。
英文読書のすすめ
映画やドラマの英語を100%聞き取れるようになるためには、「語彙力」と「読解力」が必要。
日本語でも英語でも文章を読むときは、頭の中で音声が鳴っています。
発音が正しければ、読書自体がリスニングの練習になる。つまり「目で文字を聴く」状態。
「目で文字を聴く」状態というのは、目からうろこでした。
確かに、日本語で読書しているときはその言語を頭の中で発音しながら読んでいます。
英語で書かれている内容を英語で理解(英→英)できれば、英文の読書がリスニングにつながるというのは、すごく納得です。
終わりに
日々の継続が、明日のリスニング力アップに繋がっていることを信じて、
台所、風呂などで家族の視線を気にせず、隙間時間も活用しながら頑張っていこうと思います。
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